ギブソン ES-335


 独り住まいの我が家はガラクタで一杯です。
 古い3Kの庭付きの平屋ですが、3つの部屋のうち2つは荷物で一杯になっています。

 とりあえず目に付くところから挙げますと、往年のラップトップ型の日本語ワープロ3機、初期マッキントッシュを始めとしてWinモデルを加えたパソコンがデスクトップ4台にノートが2台、オーディオ機器は親が使っていたものと当方が中学生の頃に買ってもらったセットに唆されるままに手に入れた中古やジャンク品のレコードプレーヤー3台にアンプ5台、そして自分で買ったものと亡くなった先輩の遺品として頂いたLPレコード3千枚強、CDやDVDが250枚以上が入った段ボール箱が並べられており、そして、カメラ(当然の如くフィルム)が入った防湿庫3つだ、ただただ面白そうだからと無駄遣いで買ってしまってスペースばがり取るアイデアグッズだ、そして、そして、その他…

 今回は最初の投稿ですから、売ればお金になりそうなものを挙げてみますか。(笑)





 ギブソンのES-335です。
 高名なギタリストおよびミュージシャンも敬愛してやまないことで有名な名器の1つでありますが…

 手に入れた二十数年前は、確かに名器は名器、かのラリー・カールトンが愛用していることで当方も知っており、価格的にも決して安くないものでしたが、当時は一般的な人気となるとイマイチ。
 やはりエレキギターといえば、王道のストラトタイプ、またはメタルを弾けば引き立つフライングVタイプが、ナウい時代(苦笑)。
 そこで、クラシカルなフォルムのボディにfホールまで開けられたセミアコとなると…

 はて、どういう経緯で手に入れたんだっけ。

 そうそう、十代の頃に無理矢理、バンドに参加させられた時の仲間が、知人がちょっとしたライブもできるレストランを開業するとのことで、そのオープニングイベントで「アンタ、ちょっとギター弾いて」ということで…

 「オレ、もうギター持ってないよ」
 「じゃ、買ってきてよ」
 「えぇーぇ」
 「ガットギターがいいわね。アタシが歌うから、タック&パティ風(当時、シンディ・ローパーの"タイム・アフター・タイム"のカバーで有名だった)にやりましょうよ」
 「無理」
 「アンタの演奏には最初から期待してないわよ。だからお得意のボトルネックで誤魔化しゃいいじゃない、ブルース版てところで」
 「ナイロン弦でスライド?」
 「何言ってんの、意外にオツな音が出るのよ」
 「でも、音量が」 
 「ピックアップ使うのよ、何よりガット弦なら、アレが回避できるかもしれないでしょ」

 確かに当方のフォアローゼス(ジムビームのほうが格好が良かったのですが、当方の指がちと太かったので)のボトルのネックを用いたスライドギターは、高校生の頃、同じくバンドをやる者たちの間でちょいと有名になったものでした。
 但し、それは、ブルースを弾いているのに、何故だかハワイアンに聞こえるということで、バッキー●●(バッキーはハワイアン音楽で高名なバッキー白方から、●●は当方の苗字)などという有難いのか有難くないのか判らないアダ名までつけられたもので、その"アレ"がナイロン弦なら回避できるのではないかということだったのですが…

 果たして、旧知の中古楽器屋にトボトボと向かったところで、出会ったのが、335でした。
 <…これならボトルネックで使えるなぁ>
 値札に25万円と記されているところを粘って20万円にしてもらい、ガットギターを買うのに用意していた5万円を頭金として残りは旧知に免じて後払いということにして意気揚々と店を出たものでした。

 そして、忘れかけていた指の感覚を蘇らさんと埃を被っては焼けて色の変わった教本を既に溜まっていたガラクタの間からホジくり引っ張り出しては、二週間ほど練習したものでしたが…

 果たしてライブ・レストランでのオープニングイベントでも往年のバッキー●●は健在、"アレ"は"アレ"のままでした。

 それから335は…
 たまにケースから出して磨いたり、虫干ししたりはしてますが。

 ま、つまるところ「宝の持ち腐れ」としか言いようがないですねぇ。
 


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